目次
ホワイトニングの効果はどのタイミングで実感しやすい?
ホワイトニングの方法によって、ホワイトニングの効果を実感するタイミングは異なります。効果が出る前に諦めてしまうことがないように、おおよその目安を把握しておきましょう。
オフィスホワイトニング:1~3回
オフィスホワイトニングとは、歯科医院に出向いて歯科医師や歯科衛生士による施術を受ける方法です。専用の薬剤を塗布して光を当て、薬剤と光を反応させることで歯の表面の色素を分解して白くします。
即効性が高いため、1回の通院でも効果を実感できる方が多いのが特徴です。1回では効果を感じられなくても、3回ほど通院すれば白くなったと感じられるでしょう。
ホームホワイトニング:2週間~1か月
ホームホワイトニングとは、歯科医院で処方してもらったマウスピースと溶剤を使って、自宅で行う方法です。マウスピースに溶剤を注入して装着すると、歯の内部に浸透して、 色素が分解されていきます。
歯科医院で使用する薬剤と比べると作用が穏やかで即効性はないため、効果を感じられるまでに2週間~1か月ほどかかるのが基本です。希望の白さになるまで、少なくとも週4日、可能であれば毎日行いましょう。
デュアルホワイトニング:1~3回
デュアルホワイトニングとは、オフィスホワイトニングと同時にホームホワイトニングを組み合わせて行う方法です。
最初にオフィスホワイトニングを受けるので、早ければ1回目、遅くとも3回目の通院で効果を感じられるでしょう。
セルフホワイトニング:3回~4回
セルフホワイトニングとは、専用のサロンに通ったり、ホワイトニング専用の歯磨き粉や歯の消しゴムなどを使ったりして、自分でホワイトニングをする方法です。
専用のサロンに通う場合、週1回の頻度で3~4回ほど通うことで、効果を実感できることが多いといわれています。
その理由は、歯の内側に働きかけて漂白(ブリーチ)するものではなく、表面の着色汚れを落とすことに特化しているからです。

ホワイトニングの効果が持続する期間は?
ホワイトニングにはさまざまな種類がありますが、どのホワイトニングも効果は永久に続くわけではありません。それぞれのホワイトニングの効果が持続する期間についてチェックしましょう。
オフィスホワイトニング:3~6か月
オフィスホワイトニングの効果の持続期間は3~6か月程度で、あまり長いとはいえません。これは歯の表層のみを漂白するためです。
ただし、濃度の高い薬剤を使っているため即効性が高く、一度の施術で理想の白さを手に入れられる場合もあります。持続期間は短いものの、1回~ 数回程度の施術で白くさせられるのがオフィスホワイトニングの特徴です。
ホームホワイトニング:約1年
ホームホワイトニングの効果の持続期間は約1年です。オフィスホワイトニングと比較すると長い期間の効果が期待できます。これは歯の表面だけでなく、内側の象牙質の黄ばみからじわじわと白くするためです。
ただし、使う溶剤の濃度が低いため、効果が出るまでは数週間から数か月と時間がかかります。いったん白くなると、その効果が長続きするのがホームホワイトニングの特徴です。
デュアルホワイトニング:約1~2年
デュアルホワイトニングの効果の持続期間は約1~2年です。オフィスホワイトニングだけ、ホームホワイトニングだけのどちらかのみを行うよりも、長期間効果が持続します。これは2種類の施術の併用によって、より早く歯が元の白さに近づくためです。
「できるだけ短期間で効果を実感したい」「効果を長持ちさせたい」という方は、デュアルホワイトニングを検討してみましょう。
セルフホワイトニング:2~3週間
専用のサロンでセルフホワイトニングをする場合、初回から4回目までは週1回通うことが推奨されています。5回目以降は2~3週間に1回を目安に通えば白さを維持できるでしょう。
また、市販のホワイトニンググッズでお手入れしたり、着色汚れが付着しやすい飲食物の摂取を控えたりすれば、より長く効果が維持できます。
ワインやコーヒー、紅茶などを飲む機会が多いと持続期間が短くなるので注意しましょう。

ホワイトニングを行う頻度はどれくらい?
ホワイトニングの施術を行う頻度はそれぞれの方法によって異なります。前述したように、効果の持続は永久ではないため、いずれの場合も定期的な施術が必要です。
あらかじめどの程度の頻度で行うのが効果的なのか確認しておくと、施術開始後に「スケジュールが合わない」、「こんなはずじゃなかった」と後悔するのを防げます。
ここでは、それぞれの方法における施術の頻度について解説します。
オフィスホワイトニングを行う頻度
オフィスホワイトニングの施術の頻度は希望する白さによって異なります。はっきりとしたきれいな白さが良い方は1~3か月に一度行うのが理想的です。
一方で、ある程度の白さで十分という方は多くの場合、2か月~ 1年に一度の頻度で問題ありません。
しかし「一度の施術で白さを実感できたから」とその後の施術やメンテナンスを怠ると、持続性が低いオフィスホワイトニングではあっという間に色は元に戻ってしまいます。定期的に施術を受け、白さをキープすることが大切です。
ホームホワイトニングを行う頻度
ホームホワイトニングの場合も希望する白さによって施術の頻度は異なります。希望の白さとなるまでは週に4日以上、できれば毎日施術を行うのがベストで、少なくとも2週間に一度は行う必要があります。これは溶剤の濃度が低く、施術の頻度が低いとなかなか効果を感じられないためです。
一方で、ホームホワイトニングは自宅で施術を行うため、通院のために時間を確保しておく必要がありません。自分のペースで施術できるため、忙しい方でも比較的チャレンジしやすいといえるでしょう。
デュアルホワイトニングを行う頻度
デュアルホワイトニングの頻度は、ホームホワイトニングが週1~3回程度、オフィスホワイトニングが3か月に1回程度が目安です。
ただし、歯科医師によって判断が異なるため、どれくらい白くしたいかを伝えた上で医師の指示を仰ぎましょう。
セルフホワイトニングを行う頻度
ホワイトニングサロンで初めてセルフホワイトニングを行う場合は、週1回の頻度で通いましょう。4回ほど通い、ある程度効果を感じられたら2~3週間に1回の頻度にして問題ありません。
あまり効果を感じられない場合は、週1回の頻度で8回を目安に通ってみましょう。同時に自宅でもホワイトニンググッズでケアしたり、コーヒーなどを控えたりすることも大切です。

ホワイトニングの効果を長持ちさせるには?
ホワイトニング施術後の効果は生活習慣やライフスタイルで大きく変化します。普段のなにげない行動がホワイトニングの効果の持続期間を短くしてしまうことは少なくありません。
一方、ちょっとしたケアやメンテナンス、生活習慣の改善で持続期間が長くなることもあります。せっかく手間や時間、費用をかけてホワイトニングの施術をしたのですから、少しでも長持ちさせたいものです。
ここからはホワイトニングの効果を長持ちさせるためのポイントについて解説します。意識して、普段の行動に取り入れてみましょう。
飲食前に水を飲む
歯が乾燥すると、飲食物の色が移りやすくなります。飲食前に水を飲んで、白くなった歯が色戻りするのを防ぎましょう。
禁煙する
喫煙習慣がある方は、できれば禁煙しましょう。タバコに含まれるタールやニコチンは、歯を黄ばませるためです。
さらに、タールやニコチンによる黄ばみは強力で、落とすのが困難であるため、ホワイトニングの効果を長持ちさせたい場合は禁煙することをおすすめします。
歯科医院での定期的なメンテナンスをする
歯科医院に定期的に通い、メンテナンスを受けましょう。ホワイトニングの施術を行う際、普段の歯磨きだけでは落ちきらない汚れや歯石などが薬剤の浸透を妨げてしまいます。それらをプロの技術で取り除いてもらうことで、ホワイトニングの効果を高め、より長続きさせられます。
また、虫歯や口臭、歯周炎なども防ぎ、歯の白さだけではなく口全体の健康美を保つことにもつながります。
色の濃い食べ物、飲み物に注意する
色の濃い食べ物や飲み物は歯の表面に色素が沈着しやすく、注意が必要です。
特に以下のような食べ物や飲み物を口に入れる際は注意しましょう。
・カレー
・チョコレート
・ミートソース
・ソースやケチャップを使った料理
・コーヒー
・紅茶
・赤ワイン
・コーラ
・日本茶
・ウーロン茶
これらを口にしたら早めに歯磨きをすることをおすすめしますが、難しい場合には口をゆすぐだけでもかまいません。
また、食べ物や飲み物ではありませんが、タバコも歯の着色汚れの原因です。タバコに含まれるヤニ(タール)が歯に沈着し、茶色くくすんでしまいます。
ホワイトニングの効果をより高めるためには禁煙が望ましいですが、難しい場合には喫煙本数を減らすなど、少しでも着色汚れが付着しないようにしましょう。
こまめな歯磨きを行う
歯の磨き残しも色素沈着を引き起こす原因です。こまめな歯磨きでブラッシングを丁寧に行い、色素沈着の原因となる汚れをきちんと取り除きましょう。
歯磨きの際には歯磨き粉選びにも注意します。研磨剤が入っているタイプは歯の表面が傷つき、着色しやすい状態になってしまいます。おすすめはホワイトニング用の歯磨き粉です。
また、歯の表面や歯間に汚れが残ったままでは薬剤の浸透を妨げてしまい、仕上がりにムラが出ることがあります。特にホームホワイトニングを行う場合、マウスピースを装着する前にはホワイトニング用の歯磨き粉を使ってしっかりと歯磨きを行いましょう。

ホワイトニングをする際の注意点
ホワイトニングを行っているときに、いくつか注意すべきことがあります。ホワイトニングの効果が落ちたり、歯に問題が起きたりする場合があるので、施術開始前にチェックしておきましょう。
着色しやすい飲食物を控える
ホワイトニングの施術を受けた後すぐは歯が乾燥しており、水分を吸収しやすい状態にあります。いつも以上に着色汚れが付着しやすいので、ワインやコーヒーなどの飲食物の摂取は控えましょう。
例えば、オフィスホワイトニングは施術後24~48時間程度、ホームホワイトニングは施術後2~3時間程度、着色汚れがつきやすいものを避けるのがおすすめです。着色汚れがつきやすいものを摂取した場合は、早めに口をすすいだり歯磨きをしたりしましょう。
知覚過敏や痛みが出たら歯科医院に相談する
ホワイトニング中に歯が痛む、しみるなどの症状を感じた場合は、知覚過敏が起きているかもしれません。知覚過敏が生じる原因は、虫歯や歯の表面のヒビ、ホワイトニングの薬剤によるダメージなどです。
そのまま放置すると知覚過敏が悪化し、飲食をしていないときでも痛んだり、鎮痛剤が必要なほど強い痛みに悩まされたりする可能性があります。
歯が痛む、しみるなどの症状を感じたら直ちにホワイトニングを中断し、歯科医院にて歯科医師に相談してみましょう。このままホワイトニングを続けても良いか、頻度に問題はないかなどを確認してみてください。
定期的に歯科医院でメンテナンスを受ける
ホワイトニング中も定期的に歯科医院に通い、虫歯や歯周病がないかを確認したり、歯石を除去してもらったりしましょう。虫歯や歯石がある状態でホワイトニングをしても、思うような効果が得られないためです。
また、セルフホワイトニングはそのほかの方法と異なり、施術前の歯科検診がありません。自分で歯科医院を予約して、施術開始前に虫歯や歯周病の検査やクリーニングをしてもらうことが大切です。

まとめ
ホワイトニングにさまざまな種類があります。ホワイトニングの方法や理想の白さに応じて、自分に合った方法を選びましょう。
また、ホワイトニングの効果は永久に続くわけではありません。ホワイトニングの方法ごとに推奨される頻度があるので、白さを長持ちさせるためにも適切な頻度で継続しましょう。
▼監修者プロフィール
中谷 一空(なかたに かずあき)
医療法人社団一志会 木更津きらら歯科 理事長
福岡歯科大学医科歯科総合病院の歯周病科および口腔インプラント科にて臨床経験を積み、現在は「木更津きらら歯科」の理事長として、予防から審美・インプラントまで幅広い歯科医療に携わる。
専門性の高い治療技術と豊富な知識を活かしながら、患者一人ひとりの悩みに丁寧に寄り添い、安心・安全で納得感のある医療提供を心がけている。
警察歯科医・海上保安歯科医としての公的活動をはじめ、美容・アンチエイジング・スポーツ歯科など多分野にも対応。長年にわたる臨床と地域医療への貢献が認められ、東久邇宮国際文化褒賞を受賞するなど、幅広い実績を持つ。
所属学会・資格:
日本歯周病学会 認定医/日本口腔インプラント学会 専門医/国際口腔インプラント学会(ICOI:FELLOW)認定医/国際コンテンポラリー歯科学会(iACD) 理事/日本歯科審美学会 会員/日本スポーツ歯科学会 会員/アジアアンチエイジング美容協会 名誉顧問/臨床研修指導歯科医/木更津市 警察歯科医/海上保安歯科医