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ホワイトニング後の食事に気を付けなければならない理由
そもそも色の濃い食べ物や飲み物は歯の着色汚れの原因となります。
例えば、コーヒーや赤ワインのポリフェノール、カレーのターメリックなどは、歯の表面に付着して歯の黄ばみや黒ずみなどを引き起こします。白い歯をできるだけキープするためには、これらの食べ物、飲み物は摂取を控えましょう。
また、ホワイトニングでは、歯の表面のペリクルという皮膜を取り除きます。つまり、ホワイトニング後は歯のエナメル質を保護する膜がはがれた状態になっており、いつもよりも歯が着色しやすい状態にあるのです。
そのような状態で歯に色素が付着しやすい飲み物や食べ物を摂取すると、せっかくホワイトニングをしても効果が持続できません。そのため、ホワイトニング後の食事には気を付ける必要があります。

ホワイトニング後に食べていいものとは?
ホワイトニング後の食事に気を付ける必要があると聞くと、「何を食べたら良いのかわからない」という方もいるのではないでしょうか。
ここでは、ホワイトニング後に飲食して良いものと控えたほうが良いものを紹介します。
食べていいもの
以下はホワイトニング後でも安心して口にできる食べ物、飲み物です。
ホワイトニング後でも口にできる食べ物 | ホワイトニング後でも口にできる飲み物 |
---|---|
・白米
・パン ・鶏肉 ・白身魚 ・ナッツ類 ・フライドポテト ・えび ・ホワイトソース ・チーズ など |
・水
・白ワイン ・牛乳 ・お吸い物 など |
これらの食べ物、飲み物は色が濃くないため、ホワイトニング後の食事にぴったりです。
ただし、食べ物については調味料にも気を付ける必要があります。例えば、ソースや醤油、ターメリック入りのスパイスなど歯に着色しやすいものは控えましょう。
鶏肉や白身魚などを使った料理でも、フライにするとソースや醤油が必要となります。フライにするのではなく、塩コショウでソテーにする、ホワイトソースを使った料理にするといった工夫が必要です。
また、飲み物の種類が少ないものの、しばらくは水や白湯などで我慢するようおすすめします。
控えたほうが良いもの
ホワイトニング後に控えたい食べ物と飲み物が、色の濃いもの、イソフラボンを含むもの、そして酸性のものです。
ホワイトニング後に控えたい食べ物 | ホワイトニング後に控えたい飲み物 |
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<色の濃い食べ物>
・カレー ・ケチャップやトマトソース ・味噌 ・醤油 ・ソース ・チョコレート など |
<色の濃い飲み物>
・お茶 ・コーヒー ・紅茶 ・ココア ・赤ワイン など |
<イソフラボンを含む食べ物>
・豆腐 ・納豆 など |
<イソフラボンを含む飲み物>
・豆乳 など |
<酸性の食べ物>
・レモン ・わさび ・からし ・マスタード など |
<酸性の飲み物>
・ビタミンCを含むドリンク ・炭酸飲料 ・ヨーグルトドリンク など |
色の濃い食べ物や飲み物は色素が歯に付着しやすいので、ホワイトニング後に摂取することは控えましょう。特にコーヒーや紅茶、お茶などは食後や休憩時間に飲むのが習慣になっている方も多いかと思いますが、しばらくは意識して控えることをおすすめします。
また、イソフラボンはポリフェノールの一種で、歯を着色させる要因となります。豆腐や豆乳は「色が白いので大丈夫」と思われがちですが、実は色素沈着の原因になるため注意が必要です。
加えて、酸性の食べ物や飲み物もホワイトニング後は控えましょう。ホワイトニング後はペリクルが剥がれており、刺激を受けやすい状態にあるからです。酸味のあるドリンクや調味料などはペリクルが再生されるまでは避けるようおすすめします。

ホワイトニング後におすすめの食事メニュー
ホワイトニング後にはどんな食事をすると良いのでしょうか?ホワイトニング後におすすめの食事メニューと、避けたほうが良い食事メニューを朝食・昼食・夕食に分けて紹介します。
朝食におすすめの食事メニュー
朝食におすすめのメニュー、避けたほうが良いメニューは下記の通りです。
おすすめの朝食メニュー | 避けたほうが良い朝食メニュー |
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・白米(おかゆ)
・白身魚 ・しらす ・お吸い物 ・食パン ・オムレツ ・牛乳 ・サラダ |
・味噌汁
・コーヒー ・梅干し ・納豆 ・色の濃い漬け物 ・色の濃いジャム ・色の濃いフルーツ |
食パンを食べる場合、いちごジャムやブルーベリージャムなど色が濃いものは避け、バターやハチミツなどを塗るのがおすすめです。
オムレツを食べる際は、ホワイトソースやバターソース限定にし、ケチャップをかけるのは控えましょう。また、加熱された黄身であれば着色の心配はありません。
飲み物は水や白湯を用意し、ご飯であればお吸い物、パンであれば牛乳を合わせるのが良いでしょう。
昼食におすすめの食事メニュー
昼食におすすめのメニュー、避けたほうが良いメニューは下記の通りです。
おすすめの昼食メニュー | 避けたほうが良い昼食メニュー |
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・ラーメン(塩、とんこつ、鶏白湯)
・塩焼きそば ・とろろご飯 ・カルボナーラ ・ペペロンチーノ・ドリア(ホワイトソース) |
・ラーメン(味噌や醤油ベース)
・ソース焼きそば ・ミートソーススパゲティ ・ナポリタン ・牛丼 ・うな丼 |
麺類を食べる場合はミートソースやトマトソースは避け、クリームソースをベースとしたメニューや、ホワイトソース系を選びましょう。
ラーメンであれば、醤油や味噌ではなく塩や豚骨を選ぶのがおすすめです。また、焼きそばなら塩焼きそばを選び、色の濃いソース焼きそばは避けましょう。
夕食におすすめの食事メニュー
夕食におすすめのメニュー、避けたほうが良いメニューは下記の通りです。
おすすめの夕食メニュー | 避けたほうが良い夕食メニュー |
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・焼き鳥(塩)
・チーズ ・フライドポテト ・うなぎの白焼き ・塩、コショウ味付けのハンバーグ ・ノンアルコールビール ・白ワイン、日本酒、焼酎 |
・焼き鳥(タレ)
・キムチ ・カレーライス ・ピザ(トマトソースベース) ・デミグラスハンバーグ ・ビーフシチュー ・お酒 |
アルコールは揮発性があり、歯が乾燥しやすいためできるだけ避けましょう。どうしてもお酒を飲みたい場合は、白ワインや日本酒、焼酎などがおすすめです。
焼き鳥はタレではなく塩、うなぎは蒲焼ではなく白焼きなど、着色しにくいものを選びましょう。
サラダを食べる場合は、緑黄色野菜やトマトは避けるのが無難です。また、酸性度の強いものは歯に刺激を与えるため、酢を使ったドレッシングは控えてマヨネーズを合わせましょう。

ホワイトニングの食事制限はいつまで?
ホワイトニングのあとは、数時間の食事制限があります。食事制限の時間は、使用する薬剤によって異なるため、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングで異なるのが一般的です。それぞれの食事制限の時間を解説します。
オフィスホワイトニング:12~48時間
オフィスホワイトニングは、歯科医院で行うホワイトニングです。強い薬剤を使うため、ペリクルの再生にも時間がかかります。およそ12時間~48時間ほどかかるといわれているため、2日間はコーヒーやカレーなどの色の濃いものを避けましょう。
クリニックでも、実際にその程度の時間は色の濃いものを食べたり飲んだりしないように指示されます。
また、歯が刺激物に敏感になっている可能性もあるので、タバコを吸うのも辞めた方が良いでしょう。
オフィスホワイトニングについては、下記の記事で詳しく解説しています。
「オフィスホワイトニングの流れ|よくある疑問を解決!」
ホームホワイトニング:2~3時間
自宅で専用のマウスピースなどを使うホームホワイトニングは、オフィスホワイトニングよりも弱い薬剤を使います。そのため、食事も2時間~3時間程度控えれば問題ありません。
ホワイトニング直後に食事をとると、歯が黄ばみやすくなるため、最低でも3時間程度は時間をおくのが良いでしょう。
ただし、ペリクルの再生自体には12~48時間程度かかるため、色の濃いものは避けるなどの注意も必要です。
ホームホワイトニングについては、下記の記事で詳しく解説しています。
ホームホワイトニングの注意点!歯の状態を白く保つための方法!

ホワイトニング後の食事が避けられない場合
ホワイトニング後の食事が避けられない場合の対処法を紹介します。
食事前に水を飲んでおく
食事前に水を飲み、口の中を湿らせておくと歯の着色を軽減できます。歯の表面が乾燥していると、食べ物の色素が付着しやすくなるためです。
また、食事前だけでなく、食事中もこまめに水を飲むと着色を予防できます。
色の濃い飲み物はストローを使って飲む
コーヒーやお茶など、色の濃い飲み物はストローを使って飲みましょう。歯の表面に飲み物が触れて着色するのを防げます。
特に前歯は着色汚れが目立ちやすいため、飲み物が触れないように気を付けましょう。ストローの先を喉の近くまで入れて飲めば、飲み物が前歯に触れにくくなるため着色を軽減できます。
食事後はすぐに歯磨きやうがいをする
食事後すぐに歯を磨くと、着色汚れの原因物質を取り除けるため歯に色が付着するのを防げます。着色したままの状態が長ければ長いほど、色が定着しやすくなるため注意が必要です。
また、外出時も歯磨きができるよう歯ブラシを携帯しましょう。もし歯磨きが難しい環境であれば、うがいをするだけでも着色を防げます。

ホワイトニングの効果を維持するためのポイント
ホワイトニングの効果を維持するには、いくつかのポイントがあります。ここでは、3つのポイントを紹介します。
毎日丁寧に歯磨きをする
ホワイトニングの効果を維持するために大切なのは、毎日のお手入れです。飲食によって歯の黄ばみが生じる可能性が高いため、食事のたびに歯磨きをして汚れを落としましょう。
毎食後はもちろんですが、間食のあともブラッシングすることをおすすめします。歯磨きの目的は、歯についた汚れの除去と、歯の表面を滑らかにすることによる着色汚れの防止です。
歯磨き粉にはホワイトニング専用の歯磨き粉もあります。ホワイトニング専用のものは、コーティング効果や歯の保護効果があるものが多いため、使いやすいものを選ぶと良いでしょう。
定期的にクリーニングを受ける
ホワイトニング後の白さをなるべく長い間維持するには、歯科医院でのクリーニングを定期的に受けるのがおすすめです。自分のブラッシングだけでは取れない汚れや、蓄積していく歯石を取るには、プロに任せるのが確実です。
定期的なクリーニングによって、歯の表面をきれいな状態に保つことで着色汚れがつきにくくなります。また、歯周病や虫歯などの早期発見にもつながる可能性があるため、定期的なクリーニングを習慣にしましょう。
タッチアップで歯の白さをキープする
ホワイトニング後の効果は一生続くわけではありません。なるべく長く白い状態で維持するには、タッチアップを利用するのもおすすめです。色が戻ってきたと感じるたびに定期的なタッチアップを行うことで、白さを持続しやすくなります。
また、タッチアップなら初回のホワイトニングよりも短時間で効果が得られる可能性があります。時間も金額も少なくて済むので、白い歯を維持しやすいでしょう。

まとめ
ホワイトニングをしたら、できるだけ白い歯をキープしたいものです。色の濃い食べ物やイソフラボンを含むものは歯に着色しやすく、酸性のものは刺激になることから、普段の食事メニューでは控えるようにすることをおすすめします。
ただし、ストイックになりすぎず、歯科医院に相談しながらできる範囲で食事内容を工夫するようにしましょう。